果樹共済の仕組み

果樹共済の仕組みを、次の質問に答える形でご説明します。

 1.補償対象の果樹は? 
 2.加入をするには? 
 3.引受(加入)方式は? 
 4.共済責任期間は? 
 5.共済金額は? 
 6.共済掛金の額は? 
 7.共済事故の対象は? 
 8.共済金の支払額は? 
 9.損害発生の通知と損害評価は? 
10.被害がなかった場合は? 

1.補償対象の果樹は

 補償対象の果樹については、北海道では“りんご”と“ぶどう”を対象としており、りんごは品種により次のように区分されています。


類区分 群区分 品種
1類 1群 きたかみ、あかね、つがる、さんさなど
2群 旭など
2類 1群 千秋、ジョナゴールド、北斗、ひめかみ、紅将軍、昂林、弘前ふじ、はつあき、世界一、高嶺、シナノスイートなど
2群 紅玉、陸奥、ハックナインなど
3群 デリシャス、スターキングデリシャス、レッドゴールドなど
3類 1群 王林、ふじなど
2群 印度、金星、王鈴など

2.加入をするには

 りんご・ぶどうごと、類区分ごとに、一定栽培面積以上の果樹について、一括して組合等に加入の申込みをし、組合等が承諾することにより加入することができます。

3.引受(加入)方式は

 引受(加入)方式には、次の種類のものがあります。


共済目的の種類 引受方式 補償内容
りんご 総合方式  被害樹園地の減収量の合計が、その農家の基準収穫量(全樹園地の基準収穫量の合計)の3割を超えるときに、共済金が支払われます。
暴風雨・ひょう害方式  暴風雨またはひょう害による被害樹園地の減収量の合計が、その農家の基準収穫量の2割を超えるときに、共済金が支払われます。
ぶどう 災害収入共済方式  その農家の収穫量が基準収穫量を下回り、かつ、生産金額が基準生産金額の80%以下となったときに、共済金が支払われます。

  •  りんごの引受方式は、組合等が任意に選択することができます。
  •  基準収穫量とは、被害の尺度となる収量で引受時に設定した標準収穫量(平年の収穫量)を、状況の変化に応じて補正したものをいいます。
  •  基準生産金額とは、平年の生産金額に樹齢構成の変化、樹体の損傷等を参酌したものをいいます。

4.共済責任期間は

 共済金支払いの対象となる期間(共済責任期間といいます)は、次のように定められています。


共済目的の種類 引受方式 補償内容
りんご 総合方式 花芽の形成期から翌年の収穫まで
暴風雨・ひょう害方式 発芽期からその年の収穫まで
ぶどう 災害収入共済方式 花芽の形成期から翌年の収穫まで

5.共済金額は

 共済金額は、共済金の支払最高額をいい、次のように算定(りんごは類区分ごと)します。

<総合方式>
  共済金額 = 標準収穫量 × 単位当たり価額 × 7割

<暴風雨・ひょう害方式>
  共済金額 = 標準収穫量 × 単位当たり価額 × 8割

<災害収入共済方式>
  共済金額 = 基準生産金額 × 付保割合

  •  標準収穫量とは、いわゆる平年収穫量のことで、品種ごとに組合で設定します。
  •  単位当たり価額は、品種ごとに最近4ヵ年の出荷団体等での販売実績等に基づいて、毎年、農林水産大臣が1kg当たりの金額を定めます。
  •  付保割合とは、60~80%の範囲内で、加入者が組合等に申し出た割合をいいます。

6.共済掛金の額は

 農家が負担する共済掛金は、次のように算定します。

  農家負担共済掛金 = 共済金額 × 共済掛金率 × 農家負担割合
  •  共済掛金率は、組合等ごと、引受方式の種類ごと、さらに類区分ごとに、農林水産大臣が過去20ヵ年の被害率を基礎に定め、3年ごとに改定されます。
  •  農家負担割合は、50%となっています(残りの50%は、国庫負担となっています)。

7.共済事故の対象は

 共済金の支払い対象となる災害(共済事故といいます)は、引受方式により次のように定められています。

<総合方式>
 風水害、ひょう害、干害、凍霜害、雪害、その他気象上の原因(地震、噴火を含む)による災害、病虫害、鳥獣害、火災

<暴風雨・ひょう害方式>
 規定風速以上の暴風雨または降ひょうによる被害

<災害収入共済方式>
 風水害、ひょう害、干害、凍霜害、雪害、その他気象上の原因(地震、噴火を含む)による災害、病虫害、鳥獣害、火災などによる果実の減収または品質の低下を伴う生産金額の減少

  •  規定風速とは、最大風速(10分間平均)13.9m/秒または最大瞬間風速20.0m/秒以上の風速をいいます。

8.共済金の支払額は

<総合方式、暴風雨・ひょう害方式>
 類区分ごとに、総合方式は、被害樹園地の減収量の合計がその農家の基準収穫量(全樹園地の基準収穫量の合計)の3割を超えるときに、暴風雨・ひょう害方式は、被害樹園地の減収量の合計がその農家の基準収穫量の2割を超えるときに、次の算式による共済金が支払われます。

  支払共済金 = 共済金額 × 共済金支払割合
  •  共済金支払割合は、損害割合(減収量 ÷ 基準収穫量)に応じて計算されます。
<災害収入共済方式>
 災害収入共済方式は収穫量 < 基準収穫量のとき、次の算式による共済金が支払われます。

  支払共済金 = 共済金額 × 損害割合
  •  損害割合は、(基準生産金額の80% - 生産金額)÷ 基準生産金額の80%で計算されます。

9.損害発生の通知と損害評価は

 共済金の支払いを受けるべき損害があると認められる場合、加入農家は、すみやかに組合等へ通知することが義務づけられています。

  •  通知がない場合は、損害額の調査(損害評価といいます)は行われず、共済金の支払いを受けることができなくなります。

 組合等では、農家の損害通知を受けて損害評価を行い、連合会・農林水産大臣の認定を受けた後、最終的に損害額を確定し、共済金を農家に支払います。

10.被害がなかった場合は

 低被害の加入農家に対しては、組合等および連合会の所定の財源の範囲内で、次により無事戻金を交付することとしています。

  無事戻金 = 前3ヵ年の農家負担共済掛金の1/2 -(前3ヵ年間の共済金 + 前2ヵ年間の無事戻金)
  •  上記の算式で計算した金額の合計が、所定の財源を上回る場合は、無事戻金は減額されます。